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文化人形 ~おっきい子~
「かあちゃん、リサちゃん治してあげて。足、ぶらぶら・・・」
と、息子が抱えてきた人形。我が家における、自称「文化人形・1号」である。(あくまで「それっぽい」程度であるが・・・。)
「あらま、はいはい、」と受け取ると、なるほど、これは確かに治療の必要あり。
足の根本の詰め物が、完成当初よりも7㎝分ほど減っている、というか、沈んでしまっている。

そもそもの原因は、この私にあったのであるが・・・。

何年か前、宇山あゆみさんの著書「麗しのポーズ人形」(河出書房新社)に紹介されていた、
縦3.5㎝x横3㎝の小さな写真の「文化人形」のお顔に、なんてかわいらしいんでしょ、と、
一目惚れしたのがそもそもの発端で。
当時の私は、
「安価な素材で作られた、・・・少女たちの遊び相手」ならば、
不器用でも、それっぽいものを作れるかも、と感違いしてしまったのであった。

あいにく図書館も店も家から遠い。さらに自他共に認めるパソコン音痴の私、
「文化人形」について調べるなど、まるで思いつかず、
とにかく、家にある物をかき集めて、いきなり作業開始となったのである。

手がかりは、この写真と添えられた説明文のみ。
まず大きさを割り出さねばならない。
「少女の遊び相手」であるから、(きっとおぶったりもするのだろう・・・)
生後3~4ヶ月くらいの赤ちゃんの大きさだろうと考えた。
つまり、母子手帳で確認すると、だいたい70~80㎝の大きさになる。

次は、布地をどこから調達するか・・・。
無地の布を探していたら、旦那さんのカッターシャツが目についた。これだ!
写真をながめながら、ハサミでパーツを適当に切り分け、適当に縫って形にした。

さて、次は中に詰める物をどうするか・・・。
綿はなかったので、タオルなどを刻んで使おうかと本気で思った。
そうしたところ、(季節は秋)頂き物の「ぶどう」を保護する梱包材を見つけたのである。
これは、使える!ピーナッツほどの大きさの楕円状のつぶつぶをながめながら、
「まさしく天の助け」と喜んだのであった。

梱包材を体の各パーツに詰め込み、つなぎ合わせた。だんだん「らしく」なってくるのは嬉しいものである。
洋服用の布を縫い、胴体に着せてみようとした。ところが、入らない・・・。
帽子用に確保しておいた布を一部流用して、無事に洋服ができあがった。
スカートが短すぎたようで、ワカメちゃんのようである。そこで、レースを裾と袖口に追加した。
帽子をかぶせて、靴下もはかせた。腕と足にリボン(どういうわけで?)もつけた。

最後の山場は、やはり「顔」である。
運良く、絵の具はあった。しかし、運悪く「白」と「黒」の絵の具はなかった。
きらきら「おめめ」をどうするか・・・。
そもそも、黒目にする必要があるのだろうか?
おもいきって、紺色をベースに決め、写真を見本に(可愛くなあれ、・・・と念じながら)いろんな色を重ねてみた。

その結果、やはり「白」は必要であると感じた。
では、その「白」をどこから調達するか・・・。
と、またしても「天の助け」である。
白く塗る物といえば、「修正液」があるではないか!!
結果は、我ながら大成功。「眉ずみ」と「ほお紅」を付け加えて、ようやく完成したのであった。

しかしながら、できあがった子をながめると、「これで、いいのか?」
見本とした写真と見比べて、「どうして、こうなったのだろう・・・?」
息子も写真と見比べて、「ちがうねえ~」

まあ、「終わりよければすべてよし」である。
「文化人形」モドキの子は、
その後、息子によって、「リサイクルのリサちゃん」と名付けられたのであった。


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完成直後の「リサちゃん」
全長約82.5㎝。やはり腕がたくましい。あまりに足が細くて貧弱なので、ハイソックスに変更。
ちょっと顔が大きすぎたのだろうか・・・。(実は,息子の顔よりも大きい、のである。)


今回、その「リサちゃん」が一大事なのである。
足がぶらぶら状態なだけでなく、首もぐらぐら、袖のレースは破れ、リボンもとれて、靴下も片っぽなくなっている。
さて、どうしようか・・・。

まず、袖のレースを繕った。それから、靴下を探して、ボンドで足にくっつけた。(これで、なくすことはないだろう。)
リボンはどうしても見つからなくて、代わりに、電池の切れた腕時計をまくことで解決。
そして足・・・これは、思いきって詰め物の沈んだ分だけ縮めてみることにした。結果、5㎝ほど足が短くなった。

DSCN0784リサとギター1_convert_20100601172715
ギターと並んで記念写真。
まだ、「首」には着手していない。若干「下ぶくれ」の顔立ちを案外気にいっていたりする。
私の技術では、この「首」を作り直してすげ替えることはムリである。
しかし、詰め物のせいでできた「顔のシワ」はなんとかしたい・・・。
顔を引っ張り上げて、余った生地を縛り、ボンドで胴体に接着してみたところ、みごとに失敗。
アゴ部分がカパカパになってしまった。そこで、接着部分を内側に折り込みながら縫い付けた。
おかげで、シワは取れてちょっと小顔になった。旦那さん曰く、「プチ整形だね」
私にしてみれば、大手術である。
最終的に、身長は約70㎝強になったのだった。

DSCN0794リサとリカちゃん1_convert_20100601182756
最も新しい「リサちゃん」。「リカちゃん(復刻版)」といっしょに記念写真。ちょっと、おすまし。
しかし、あいかわらず「腕」はすこぶる太い。これはどうしたことだろう?

さあ、息子が待っている。
再び、「怪獣ごっこ」の相手をつとめてもらうことになるだろう。
「おんぶ」されることはないが、「背負い投げ」の覚悟はできている。
太い腕は、振り回されて遊んでもらうことを望んでいるかのよう。

「リサちゃん」はタフである。彼女お得意の準備体操がこれ。。

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「リサちゃん」ブリッジ!彼女の得意技である。

DSCN0813リサ・ブリッジ2_convert_20100601185012
別角度から。こころなしか、嬉しそう・・・。
こんなことができるのは、「もどき」ゆえであろう。
DSCN0816リサ・ブリッジ・リカちゃん乗せ_convert_20100601194032
「りかちゃん」をのせて、ご機嫌である(ようにみえる・・・)。
おてんば娘の復活!

彼女は間違いなく、今日も家族の笑顔を引き出している。
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[2010/06/01 10:05 ] | 人形 | コメント(3) | トラックバック(0)
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